- 用途がはっきり分かれる。動画の多言語ローカライズはHeyGen、企業研修・eラーニングはSynthesia、トーキングヘッド/API組み込みはD-ID。
- 課金単位も違う——HeyGenはクレジット、Synthesiaは生成時間(分/年)、D-IDは分/月。無料枠の使い勝手も差がある。
- Synthesiaは日本語対応を公式明記、HeyGenは175+言語で動画翻訳に強い。いずれも管理画面は英語で請求は外貨。
研修動画や商品紹介を、撮影なしでAIアバターに話させたい——そんなときの定番がHeyGen・Synthesia・D-IDです。ただし3ツールは得意分野も課金の数え方も違うため、目的を決めずに料金だけ比べると選定を誤ります。
この記事では、各社の公式料金ページをもとに、日本のビジネス用途での選び方を整理します。数値は公式の一次情報に紐付け、円換算には換算日と参考レートを明記しました。
最終更新: 2026年7月31日/本記事は一般的な情報提供であり、特定製品の推奨や契約の助言ではありません。料金・仕様は変動するため、契約前に各公式サイトでご確認ください。
3ツールの違いを一言で
3つとも「原稿からアバターが話す動画」を作れますが、強みが異なります。
- HeyGen: 動画翻訳が175以上の言語・方言に対応し、元動画の声・口の動きを保ったまま吹き替えできる。既存動画の多言語展開に強い。
- Synthesia: 160以上の言語・ボイスに対応し、日本語対応を公式に明記。アバターとテンプレートが豊富で、企業研修・eラーニングの定番。
- D-ID: 写真から話すトーキングヘッドやエージェント、APIに強い。下位プランが安価で、システム組み込み向け。
課金モデルと無料枠の違い(ここが重要)
料金を比べる前に、各社が何を単位に数えるかを押さえます。ここが用途との相性を決めます。
- HeyGen=クレジット: 月あたりのクレジットで動画生成量が決まる。動画は最大30〜60分(プラン依存)。
- Synthesia=生成時間(分): 年間の動画生成分数で課金。研修動画のように尺で管理する用途と相性が良い。
- D-ID=分/月+クレジット: 月あたりの生成分数。下位プランが安く、少量から始めやすい。

無料枠の性格も違います。Synthesiaは毎月10分の生成枠があり継続的に試せる一方、HeyGenは月3本(各1分・透かしあり)、D-IDは14日間のトライアル(3分)です。まず継続的に触りたいならSynthesia、動画翻訳を試したいならHeyGen、という入り口の違いになります。
料金比較(円換算つき)
以下は各社公式の数値です。円換算は目安で、実際の請求は各社の通貨(USD)で行われます。
| ツール | 課金モデル | 無料枠 | 代表プラン(月/円換算目安) | 言語・日本語 |
|---|---|---|---|---|
| HeyGen | クレジット | 月3本・各1分・透かし | Creator $29(約¥4,740)/Pro $49(約¥8,010)/Business $149(約¥24,360) | 175+言語。動画翻訳に強い |
| Synthesia | 生成時間(分/年) | 月10分・9アバター | Starter 年$18/月$29(約¥2,940〜)/Creator 年$64/月$89(約¥10,460〜) | 160+言語。日本語対応(公式明記) |
| D-ID | 分/月+クレジット | 14日トライアル・3分 | Lite $4.7(約¥770)/Pro $16(約¥2,620)/Advanced $108(約¥17,660) | 多言語(Video Translate)。日本語は公式で要確認 |
円換算は2026年7月30日時点の参考レート(1USD≈163.5円)で算出した目安です。Synthesia/D-IDの下位価格は年払い時の月額換算を含みます。価格は各社公式(HeyGen/Synthesia/D-ID)で最新をご確認ください。
用途別の選び方

ユースケース1:広報・マーケティング(多言語展開)
すでにある商品紹介動画やセミナー動画を海外向けに多言語化したいなら、HeyGenが第一候補です。動画翻訳が175以上の言語に対応し、元話者の声や口の動きを保ったまま吹き替えられるため、撮り直しなしで多言語版を量産できます。インバウンドや越境展開の素材づくりに向きます。
ユースケース2:人事・教育担当(研修・eラーニング)
社内研修やマニュアル動画を継続的に内製するなら、Synthesiaが向きます。日本語対応を公式に明記し、アバターとテンプレートが豊富で、生成時間(分)で管理できるため研修コンテンツの運用と相性が良いです。無料枠が毎月10分あるので、まず自社の台本で試作しやすいのも利点です。
ナレーション音声だけが必要な場合は、アバター動画ではなくAI音声ツールの方が手軽なこともあります。用途に迷うときはAI音声合成ツール比較も併せて検討してください。
日本の読者にとっての意味
AIアバター動画は、撮影スタジオ・出演者・収録の手間をかけずに、研修動画や商品紹介、多言語版を作れる点で、日本の中小企業にとって実用的です。特に、人手をかけにくい多言語対応や、更新頻度の高いマニュアル動画で効果を発揮します。HeyGenの動画翻訳やSynthesiaの豊富なテンプレートは、内製のハードルを大きく下げます。
一方で注意点もあります。まず日本語の口の動き(リップシンク)や読み上げの自然さは、ツールとボイスの組み合わせで差が出ます。カタログの「日本語対応」だけで判断せず、必ず無料枠で自社の台本を使って試作し、視聴者に違和感がないかを確認してください。次に、いずれも海外製で請求は米ドル建て・管理画面は英語のため、円安局面ではコストが上がり、操作にも英語が伴います。さらに、実在の人物を模したアバターや音声クローンを使う場合は、肖像権・声の権利・利用許諾の確認が不可欠です。他者の顔や声を無断で再現してはいけません。
進め方としては、作りたい動画のタイプ(多言語化/研修/組み込み)を先に決め、該当する候補の無料枠で1本試作するのが確実です。日本語の仕上がり・制作の手間・コストを実感してから、有料プランを選びます。用途が音声だけで足りるなら、アバター動画に頼らずAI音声ツールで済むケースもあります。
次に取るべき行動
- □ 作りたい動画を「多言語化」「研修・eラーニング」「アプリ組み込み」のどれかに分類する
- □ 多言語化ならHeyGen、研修ならSynthesia、組み込みならD-IDの無料枠で1本試作する
- □ 日本語の口の動き・読み上げの自然さを、自社の台本で視聴者目線で確認する
- □ 月間の生成量(本数・分数)から、クレジット/分課金のどのプランが妥当かを試算する
- □ 実在の人物を模す場合は肖像権・声の権利・利用許諾を必ず確認する
よくある質問(FAQ)
日本語に対応しているのはどれですか?
Synthesiaは日本語対応を公式に明記しています。HeyGenは175以上の言語に対応し動画翻訳が可能です。D-IDも多言語(Video Translate)に対応しますが、日本語ボイスの有無・品質は公式で確認してください。いずれも仕上がりは無料枠での試作で確かめるのが確実です。
いちばん安いのはどれですか?
用途と量によります。下位プランの月額はD-IDが安価(Lite 約¥770〜)ですが生成分数は少なめです。研修動画をまとまった尺で作るならSynthesiaの分課金、多言語動画を量産するならHeyGenのクレジット制が見通しやすいです。月間の本数・分数を見積もって比較してください。
撮影や出演は必要ですか?
基本的に不要です。原稿(テキスト)からアバターが話す動画を生成できます。既存動画の多言語吹き替え(HeyGen)も撮り直し不要です。ただし、自分や自社の人物をアバター化する場合は、そのための撮影・許諾が必要になることがあります。
あわせて読みたい
多言語対応を音声・動画・翻訳で使い分ける全体像は → 多言語対応の人手不足をAIで補う
ナレーション音声だけが必要なら → AI音声合成ツール比較
出典
- HeyGen 公式料金(クレジット制・プラン・175+言語) — heygen.com/pricing(Tier2・2026年7月31日確認)
- Synthesia 公式料金(分課金・プラン・日本語対応明記) — synthesia.io/pricing(Tier2・2026年7月31日確認)
- D-ID 公式料金(分/月・クレジット・プラン) — d-id.com/pricing(Tier2・2026年7月31日確認)
- 為替の参考レート(円換算の目安・2026年7月30日 1USD≈163.5円) — tradingeconomics.com
HeyGen、Synthesia、D-ID および各ロゴは、各社の商標または登録商標です。本記事は独立した編集記事であり、各社との提携・協賛・推薦関係はありません。掲載の図解はjisalab編集部が各社公式情報にもとづき作成したものです。


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