- ElevenLabsは音声合成(TTS)・音声クローン・吹き替えを提供するAI音声プラットフォームで、無料プランは月10,000クレジット。管理画面は完全に日本語化されている。
- 有料プランはStarter(月$6)〜Business(月$990)まで6段階。上位プランほどクレジット数・音質・商用利用範囲が広がる。
- 日本語は「日本語ネイティブのボイス」を選べば流暢。編集部が実際に生成して聴き比べた所感では、実在の日本人を100として体感80程度(個人の環境での結果)。
ElevenLabsは、テキストからの音声合成(TTS)や音声クローン、吹き替え(ダビング)機能を提供するAI音声プラットフォームです。YouTubeのナレーションや研修動画、ポッドキャストの多言語展開など、声を使うコンテンツ制作で広く使われています。本記事では、公式サイトで公開されている料金・機能情報に加え、jisalab編集部が実際にアカウントへログインして日本語音声を生成し、聴き比べた実測結果をもとに、日本の読者が導入を検討する際に確認すべきポイントを整理します。
最終更新: 2026-07-31/検証日: 2026-07-31(macOS + Chrome、Creatorプランのアカウントで実測)。本記事は一般的な情報提供であり、専門的助言ではありません。価格・仕様は変更される可能性があるため、契約前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。音声の自然さの評価は編集部の主観的な試聴所感です。
ElevenLabsとは何か
ElevenLabsが提供する主な機能は、(1)テキスト読み上げ(TTS)、(2)音声認識(STT)、(3)Instant/Professional Voice Cloning(音声クローン)、(4)効果音・Voice Design・Music生成、(5)Dubbing Studio(吹き替え)の5系統です。API出力にも対応しており、上位プランでは44.1kHz・192kbpsの高音質出力が可能になります(公式料金ページ記載)。
用途としては、YouTubeやeラーニング動画のナレーション制作、既存の話者の声を登録して使い回すブランドボイスの構築、海外向けコンテンツの多言語吹き替えなどが挙げられます。すべての機能は「クレジット」という共通の使用量単位で消費され、プランごとに月間の付与クレジット数が決まっています。無料のFreeプランでも月10,000クレジット(TTSでおよそ10分相当)が付与され、TTS・STT・効果音・Voice Design・Musicを試すことができます。実際に管理画面を開くと、サイドバーの「テキスト読み上げ」「ボイス」「スタジオ」などのメニューがすべて日本語で表示され、はじめてでも操作に迷いにくい印象でした。
料金プラン(円換算)
| プラン | 現地通貨 | 円換算(目安) | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| Free | $0/月 | 約¥0 | 月10,000クレジット(TTS約10分)、TTS/STT/効果音/Voice Design/Music、Studio3プロジェクト |
| Starter | $6/月 | 約¥980 | 月30,000クレジット、商用ライセンス、Instant Voice Cloning、20プロジェクト、Dubbing Studio |
| Creator | $22/月 | 約¥3,600 | 月100,000〜121,000クレジット(下記注記)、Professional Voice Cloning、192kbps、追加クレジット購入可 |
| Pro | $99/月 | 約¥16,190 | 月600,000クレジット、44.1kHz PCM出力(API)、192kbps音質 |
| Scale | $299/月 | 約¥48,890 | 月1,800,000クレジット、ワークスペース3席、チームコラボ、Professional Voice Clone 3 |
| Business | $990/月 | 約¥161,870 | 月6,000,000クレジット、10席、低遅延TTS($0.05/分)、Professional Voice Clone 10 |
| Enterprise | 要問い合わせ | 未確認 | クレジット・席数カスタム、DPA/SLA、カスタムSSO |
円換算は2026年7月30日時点の参考レート(USD-JPY=163.5)で算出した目安です。実際の請求額・為替・現地の税は変動します。Creatorのクレジット数は、公式料金ページ(2026-07-30取得)では121,000、アカウント内のサブスク画面(2026-07-31取得)では100,000と表示に差がありました。契約前に公式料金ページで最新値をご確認ください。

日本語での実力を実際に検証した
「日本語ナレーションにどこまで使えるか」は、ElevenLabsを検討する日本の読者にとって最大の関心事です。そこでjisalab編集部では、2026年7月31日にアカウントへログインし、テキスト読み上げ機能で実際に同じ日本語テキストを生成して聴き比べました。使用モデルは既定の「Eleven Multilingual v2」(上位に、より表現力を重視した「Eleven v3」も選択可能)、出力はMP3 44.1kHz・128kbpsです。読み上げさせたのは「こんにちは。ジサラボ編集部です。本日は海外AIツールの実力を、実際に使って検証します。料金は月額22ドルから利用できます。」という、数字と外来語を含む61文字の文です。
結果はボイスの選択で大きく変わりました。まず既定で選ばれていた英語圏のボイス「Roger」で生成すると、日本語としてのイントネーションやアクセントに不自然さが残り、正直なところ「いまいち」という所感でした。ところが、同じモデル・同じテキストのまま、ボイスだけを日本語ネイティブ系のボイス(「Kozy – Professional Japanese Narration」など、日本語話者向けに用意された声)に切り替えて再生成したところ、明らかに流暢になりました。編集部の試聴所感(あくまで個人の環境での結果)としては、実在の日本人ナレーターを100とすると体感で80程度の自然さです。数年前のAI音声と比べると大幅に進化しており、ナレーション用途で十分に実用に足る水準だと感じました。


日本の読者にとっての意味
実測の範囲では、ElevenLabsは日本の制作現場でも十分に使える段階に来ています。管理画面が完全に日本語化されているため導入のハードルは低く、日本語ネイティブのボイスを選べばナレーションの自然さも実用水準です。一方で、いくつか日本の読者が契約前に押さえるべき注意点があります。第一に、ElevenLabsは米ドル建てのサブスクリプションであり、クレジットカード決済時の為替レートや海外決済手数料はカード発行会社の設定に依存します。円換算の金額はあくまで参考値で、実際の引き落とし額は契約時のレートで変動します。第二に、サポート窓口や利用規約は英語ベースで整備されている部分が多く、トラブル時の問い合わせ対応言語も確認しておくと安心です。第三に、最も重要なのが音声クローン(Voice Cloning)の権利処理です。他人の声を無断で複製・公開する行為は、肖像権・著作権・パブリシティ権上のトラブルにつながる可能性があります。社内で使う場合でも、声の権利者本人の同意取得と利用範囲の明確化を、ガイドラインとして先に整備しておくことを強くおすすめします。第四に、生成した音声を配布・商用利用する際は、契約プランが商用ライセンスを含むか(無料プランは非商用が基本)を必ず確認してください。
ユースケース別の使いどころ
動画編集者やYouTube運営者にとっては、ナレーターを毎回手配せずに済む点が最大のメリットです。台本のテキストを用意すれば、Starterプラン(月30,000クレジット)でも複数本のショート動画ナレーションを内製できる計算になります。前述のとおり日本語ネイティブのボイスを選べば自然さも確保できるため、仮ナレーションではなく公開用の音声としても検討できる水準です。Dubbing Studioを使えば、既存の日本語動画に英語音声を重ねる、あるいはその逆といった多言語版の制作も試せます。マーケティング担当者にとっては、海外向けキャンペーン動画の音声を現地語に差し替えるコストを抑えられる可能性があり、翻訳会社への外注前にたたき台を作る用途で使うと工数削減につながりやすい領域です。一方で、Voice Cloningを使ったブランドボイスの構築は、社内の声優や代表者の声を正式に登録して一貫したトーンで発信したい企業に向いています。ただし前述のとおり、本人の同意取得と利用範囲の明確化は必須の前提です。
次に取るべき行動
- □ 無料プラン(月10,000クレジット)で自分の原稿を実際に読み上げさせ、日本語の聞こえ方を確認する
- □ ボイスは必ず「日本語ネイティブ系」を選んで生成し、英語系ボイスとの自然さの違いを確かめる
- □ 想定する月間の利用文字数・時間を試算し、Starter以上のプランが必要かを判断する
- □ 音声クローンを使う場合は、声の権利者本人の同意取得と社内ルールを先に整備する
▶ 実際に試すには ElevenLabs公式サイト から。無料プラン(月10,000クレジット)で日本語ナレーションの品質を確かめられます。プラン内容は 公式の料金ページ で最新をご確認ください。
よくある質問(FAQ)
ElevenLabsは無料で使えますか?
Freeプランがあり、月10,000クレジット(TTSでおよそ10分相当)の範囲でTTS・STT・効果音・Voice Design・Musicを試せます。ただし商用利用にはStarter以上のプランへの加入が基本です(2026年7月30日〜31日時点の公式情報より)。
日本語のナレーションでも自然に聞こえますか?
編集部が2026年7月31日に実際に生成して聴き比べたところ、既定の英語系ボイスでは不自然さが残りましたが、日本語ネイティブ系のボイスに変えると流暢になりました。実在の日本人を100とすると体感で80程度(個人の主観的所感)で、ナレーション用途では実用水準と感じました。ボイス選択で大きく変わるため、無料プランで自分の原稿を試すことをおすすめします。
音声クローン機能を使うときに注意すべきことは?
他人の声を複製・公開する場合は、本人の同意と利用範囲の明確化が前提になります。肖像権・著作権・パブリシティ権上のトラブルを避けるため、社内利用であっても事前にルールを整備しておくことをおすすめします。
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AI生成コンテンツの「本物らしさ」と表示・来歴の考え方を整理した記事として → SynthIDとC2PA|AI生成画像の来歴を確認する仕組み
出典
- ElevenLabs 公式料金ページ: https://elevenlabs.io/pricing (Tier2, 取得日 2026-07-30)
- ElevenLabs アカウント内サブスクリプション画面(料金・クレジット数): https://elevenlabs.io/app/subscription (Tier2, 実測 2026-07-31)
- ElevenLabs テキスト読み上げ画面(モデル・出力・日本語生成の実測): https://elevenlabs.io/app/speech-synthesis/text-to-speech (Tier2, 実測 2026-07-31)
ElevenLabs および ElevenLabs のロゴは ElevenLabs, Inc. の商標または登録商標です。本記事は独立した編集記事であり、同社との提携・協賛・推薦関係はありません。掲載の製品画面キャプチャはレビュー目的での引用であり、検証日(2026-07-31)を明記しています。ボイス比較の図解はjisalab編集部が作成したものです。


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