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クラウドの保存容量が上限に近づいたときの手順:先に確かめるのは「何が止まるか」(2026)

「容量の上限が近いときの順番」という見出しのアイキャッチ。サブタイトルは「残り何GBより先に、超えると何が止まるかを調べる」。先に(上限を超えると何が止まるかを公式で確かめる)、手順①(使用量と内訳を管理画面で出す)、手順②(増えた場所を公式の記載から特定する)、手順③(消す・移す・買うを期限つきで決める)の4点が横に並び、「先に」だけが青緑で強調されている。脚注は「手順の並べ方は jisalab編集部の整理(2026年9月23日)」。 SaaS
この記事の結論(先に3行)
  • 容量が上限に近づいたとき先に調べるのは、残り何GBかではなく「上限を超えると何が止まるのか」です。止まるものも猶予も、サービスごとに違います。
  • 手順は3つ。①管理画面で使用量と内訳を出す ②公式に「カウントされる」とある場所から増えた場所を特定する ③消す・移す・買うを期限つきで決める。この順番はjisalab編集部の設計です。
  • 消した効果が数字に出るまでの時間は経路で違います。Google は管理コンソールで最長24時間、drive.google.com/drive/quota なら4時間以内で当日確認できます。SharePoint は過去24〜48時間の変更が含まれず当日は確かめられません。

Google Workspace か Microsoft 365 を使う中小〜中堅企業の情シス・総務の方に向けて、保存容量が上限に近づいたときの動き方をまとめました。

最終更新: 2026年9月23日/公式ヘルプは同日に原文を確認。「(編集部)」はjisalab編集部の判断です。仕様は変わるため実行前に公式ページでご確認ください。

上限を超えると何が止まるのかは、サービスごとに違う

Google Workspace は組織の上限を超えてもメールの送受信は続きます。Microsoft 365 のメールボックスは Business Basic・Standard なら98GBで警告、99GBで送信停止、100GBで受信も拒否です。
上限を超えたときに止まること(公式ヘルプを2026年9月23日に確認)
上限が置かれている場所 超えると止まること 猶予・止まらないこと
Google Workspace:組織の保存容量の上限(ドライブ・Gmail・フォトで共用) まずフォトへの追加とバックアップ。遅れて「ユーザーは新しいファイルや画像を Google ドライブに追加できなくなります。」、共同作成アプリでの新規作成、Meet の録画 フォト以外は「組織の保存容量超過が 25% まで達した時点、または上限を超えた状態が 14 日間続いた時点のどちらか早い方のタイミングで」。ログイン・メールの送受信・表示・DLは可能
Google Workspace:上限超過が続いた場合 サブスクリプションが一時停止されることがある。さらに利用規約上「Google はお客様によるドライブへのアップロードを無効にする、ご利用のドメインを停止する、ご利用のドメインとそのすべてのデータを削除する権限を有します。」 停止は、上限を総使用量より増やすか使用量を上限より減らすと「自動的に復元されます。」
Google Workspace:ユーザーの保存容量の上限(管理者が設定した場合) 1行目と同じ4つに加えて「Gmail でのメールの送受信機能に影響があります。」 猶予の記載はなく「すぐに」影響が出る。Education は Gmail の項目の対象外
Microsoft 365:Exchange Online のメールボックス 「送信禁止」で送れなくなり、「送受信禁止」では「Exchange Online ではメールの受信を拒否し、送信者に配信不能レポート (NDR) を送信します。」 先に「警告」が届く3段階。Business Basic・Standard は98/99/100GB
Microsoft 365:OneDrive のユーザーごとのストレージ制限 「ストレージの制限を減らしたユーザーが新しい制限を超えた場合、OneDrive は読み取り専用になります。」(制限を引き下げた場合の記載) 引き下げていない場合の挙動は、確認した範囲では特定できず
Microsoft 365:SharePoint のテナント合計 「テナントが引き続きストレージの制限を超えて動作する場合は、環境が “読み取り専用” モードになるリスクがあります。」 同じ注記は「ユーザーはコンテンツを追加または変更できない可能性があります。」とも書き、断定していない

Google は「ストレージに関するよくある質問(管理者向け)」「ユーザーの保存容量の上限を設定する」「組織の空き容量を増やす、または保存容量を追加する」、Microsoft は「Exchange Online の制限」「SharePoint の制限」「OneDrive ユーザー向けに既定の記憶領域を設定する」によります。Exchange のGB値は警告/送信禁止/送受信禁止の順で、Office 365 Enterprise E1 は49/49.5/50GBと別の値です。

読み違えやすいのが Google Workspace です。組織全体の上限とユーザーごとの上限とで、Gmail の扱いが違います。組織の上限では「メールを送受信すること」が可能とされる一方、ユーザー上限を超えた場合は「Gmail でのメールの送受信機能に影響があります。」です。

上限が置かれている場所を左右に並べた図解。左はGoogle Workspaceで、「組織の保存容量の上限(プール)」と題した緑の枠の中にドライブ・Gmail・フォトの3つが横に並び、3つのサービスで容量を共用すると書かれている。その枠の中に点線の枠があり、「ユーザーの保存容量の上限(管理者が設定した場合のみ。超えるとGmailの送受信にも影響が及ぶ)」と書かれている。右はMicrosoft 365で、「Exchange Onlineのメールボックス(上限に達すると送信禁止→送受信禁止)」「OneDrive(ユーザーごとの制限。SharePointのテナント合計には含まれない)」「SharePoint(テナント合計。サイトはこのプールから使う)」の3つの枠が独立して縦に並び、下に3つは別々のクォータ(枠)と書かれている。副題はGoogle Workspaceは1つの共用プール、Microsoft 365は3つの別枠。脚注にjisalab編集部が各社の公式ヘルプをもとに作図した旨がある。
上限が置かれている場所の違い。jisalab編集部が公式ヘルプをもとに作図(2026年9月23日)。

枠の切り方も違います。Google Workspace のストレージは「Google ドライブ、Gmail、Google フォトで共用されています。」。Microsoft 365 の SharePoint の制限は、組織あたりの合計に「ライセンスを持つユーザーごとに作成された OneDrive は含まれません。」と注記します。OneDrive を減らしても SharePoint の合計は減りません。

手順① いまの使用量と内訳を、管理画面で出す

Google は管理コンソールの[ストレージ]、Microsoft は SharePoint 管理センターと使用状況レポートで見ます。数字に出るまでの遅れは経路で違います。
  1. Google Workspace:管理コンソールのメニューから[ストレージ]へ(ストレージの管理者権限が必要)。上部に組織の使用量と合計保存容量の上限、ドライブ・フォト・Gmail にカーソルを当てると内訳が出ます。
  2. Google Workspace:同じ画面の[ストレージを最も使用しているユーザー]と[保存容量をたくさん使用している共有ドライブ]を開きます。
  3. Microsoft 365:SharePoint 管理センターの[アクティブなサイト]を開くと、右上に使用可能な記憶域と記憶域の合計が出ます。
  4. Microsoft 365:管理センターの[レポート]→[使用状況]→[Exchange]から Mailbox usage へ。[クォータ]グラフが、メールボックスを「適切」「警告」「送信できません」「送受信不可」の4カテゴリで件数表示します。
  5. Microsoft 365:同じ[使用状況]から[OneDrive]を開き、ユーザーごとの「使用されるストレージ (MB)」を見ます(有効な OneDrive ライセンスを持つユーザーのみ)。

数字には遅れがあり、確かめる経路で幅が違います。Google Workspace ヘルプは、管理コンソールの[ストレージ]は「最長で 24 時間ほどかかることがあります。」とする一方、「組織で空き容量を増やした、または保存容量を購入して、その影響をより早く確認したい場合は」 drive.google.com/drive/quota を開くよう案内し、そこでは「保存容量の変更が 4 時間以内に反映されます。」としています。SharePoint 側は「記憶域の使用量には、過去 24 から 48 時間以内に行われた変更は含まれません。」です。

つまりGoogle Workspace は消した効果を同じ日に確かめられますが、SharePoint は当日には確かめられません。前倒し幅もこれに合わせます。

手順② 増えた場所を、公式に「カウントされる」とある所から特定する

Google Workspace はドライブのゴミ箱も Gmail の迷惑メール・ゴミ箱もカウントします。Microsoft 365 はサイトのごみ箱がカウントされ、版数は Google と逆に容量を使います。
保存容量にカウントされるもの・されないもの(2026年9月23日に確認)
見る場所 Google Workspace Microsoft 365
ゴミ箱 「完全に削除される前のゴミ箱内のコンテンツ。」はカウントされる サイトのごみ箱は「使用されるストレージは、組織の合計ストレージの上限に含まれます。」。一方「ごみ箱内の削除されたサイトは、organizationのストレージ使用量の合計にはカウントされません。」(サイトごと削除時)
メール Gmail の「メールと添付ファイル([迷惑メール] フォルダと [ゴミ箱] フォルダ内のアイテムも含む)」がドライブ・フォトと同じプールを使う Exchange Online のメールボックスは別のクォータで数えられる。アーカイブ メールボックスは「追加および関連付けられたメールボックス」で「最大 100 GB の追加ストレージ」が付き、既定のポリシーが「2 年間以上経過したアイテムを、ユーザーのプライマリ メールボックスからアーカイブ メールボックスに移動します。」
ファイルの版数 「Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドで作成されたファイルの変更履歴(ユーザーが古い版を保持することを明示的に選択した場合を除く)。」はカウントされない ドキュメント ライブラリと OneDrive にバージョン履歴の制限がある。「バージョンがライブラリで設定されている制限を超えると、条件に一致するバージョンが完全に削除されるようにマークされます。」
共有された置き場 共有ドライブ内のコンテンツはカウントされる SharePoint のサイトは中央のプールから提供される。サイトごとの上限を手動で設定することもできる

Google は「ストレージに関するよくある質問(管理者向け)」の「保存容量にカウントされるデータと、カウントされないデータ」、Microsoft は「SharePoint の制限」「バージョン履歴の制限の概要」「アーカイブ メールボックスの詳細」ほかによります。行の立て方は編集部です。

いちばん効くのは版数の違いです。Microsoft 365 はバージョンがストレージを使う前提で制限とトリミングがあり、Google Workspace は変更履歴を原則カウントしないと明記します。「版数を整理しましょう」が効くのは Microsoft 365 側です。

退職者のアカウントは、消してもすぐには空きません。Microsoft は、アカウントを削除しても「従業員のメールボックス データは、アカウントが削除された後 30 日間保持されます。」「30 日後、データは完全に削除されます。」とし、保留があれば非アクティブなメールボックスとして残ります。それが保存容量にどう計上されるかと Google 側の退職者データの扱いは、確認した範囲の公式ページでは特定できませんでした。入退社の棚卸しは入退社でSaaSアカウントを取りこぼさない手順にまとめています。

手順③ 消す・移す・買うを、期限つきで決める

止まる日を先に置き、逆算して期限を決めます(編集部)。消す効果の反映待ちと買うための決裁に日数がかかるため、同時に走らせます。
  • 消す:ゴミ箱を空にし、迷惑メールを整理し、使っていない共有の置き場を片づける。Google 側は、使用量の多いユーザーへの連絡方法と依頼メールのテンプレートが用意されています。Microsoft 側は、SharePoint がサイトのごみ箱とバージョン履歴のトリミング、Exchange がアーカイブ メールボックスの有効化です。自動アーカイブは「既定ではメールボックス クォータの 96%」を超えると最も古いアイテムを自動で移すとされ、受信拒否の手前で効きます。
  • 移す:プールの外に出るかどうかで効果が変わります。Google のヘルプは、大量に使う共有ドライブについて Google Cloud Storage などが適しているか確認するよう案内しており、これは Workspace のプールから出ます。一方、Microsoft の OneDrive から SharePoint への移動は、OneDrive で「部門および組織レベルのデータを含む個人の個人作業ファイル以外のデータの保存はサポートされていません。」とするガバナンスの話で、OneDrive はテナント合計に含まれないため、移すと SharePoint の合計はかえって増えます(編集部)。書き出す際の注意はデータを取り出す手順にあります。
  • 買う:増やす枠によって買うものが違います。Google Workspace はエディションのアップグレード(推奨)か追加ストレージのアドオンで、プール全体が増えます。Microsoft 365 は枠ごとに別で、OneDrive は「OneDrive エクストラ ストレージ」(100 GB、500 GB、1 TB から 6 TB の容量パック。「容量パックを複数のユーザーに分割することはできません。」)、SharePoint は従量課金の Microsoft 365 SharePoint Storage(2026年6月時点で「パブリック プレビュー段階」)か「1 GB 単位でストレージを追加します。」という Office 365 の追加ファイル ストレージです。OneDrive の容量パックを買っても SharePoint の合計は増えません。価格は契約形態で変わるため公式の料金ページで確認を。Google は販売パートナーから購入した場合、Microsoft は「ボリューム ライセンスまたはクラウド ソリューション プロバイダー (CSP) を使用してサブスクリプションを購入した場合」に、パートナーへの問い合わせが案内されています。

放置の行き先は上の表のとおりです。契約全体のムダを見直す手はSaaSの棚卸しでムダな出費を減らす手順にまとめています。

次に取る行動

今週やること
  • 「止まること」の表で自社の該当行を読み、ユーザーごとの上限の有無も管理画面で確かめる
  • 手順①の管理画面で、使用量・合計上限・上位のユーザーと置き場を日付つきで書き写す
  • 手順②の表の4行(ゴミ箱・メール・版数・共有の置き場)で自社に当てはまるものに丸を付ける
  • 「止まる日」から逆算して、消す・移す・買うの期限をカレンダーに入れる(反映待ちは Google が4〜24時間、SharePoint が最大2日)

よくある質問

容量が上限に近づくと、警告は届きますか。
サービスによります。Exchange Online は、メールボックスが上限に近づくか一杯になったときに3種類の通知が行われるとされ、最初の「警告」は電子メールで届きます。SharePoint には、記憶域の制限を手動で設定した場合に、制限に近づくとサイト所有者にメールを送る設定があります。Google Workspace はユーザーの上限を適用した場合にドライブにステータス バーと警告が出るとしていますが、これは画面表示です。組織全体の上限に近づいた段階で管理者に通知が届くかは、確認した範囲の公式ページでは特定できませんでした。停止された場合は管理コンソールに「サブスクリプションが一時停止されたことを知らせる通知が表示されます。」とされています。
ユーザーごとに上限を設けると、すぐに効きますか。
すぐではありません。Google Workspace ヘルプは「Gmail と Google フォトに保存容量の上限が適用されるまでには、最長で 24 時間ほどかかることがあります。Google ドライブの場合は、ユーザーがファイルを追加、編集した後に保存容量の上限が適用されます。」としています。すでに上限を超えているユーザーがいる場合は警告が表示され、続行するとそのユーザーは新しいコンテンツを作成できなくなる、とも説明されています。
1つの大きなファイルが置けません。容量不足とは違うのですか。
別の上限に当たっている可能性があります。Google ドライブは、各ユーザーが24時間以内にアップロードまたはコピーできる量を750GB、アップロードまたは同期できるファイルを最大5TBとしています。Microsoft 側は、SharePoint や OneDrive のファイルアップロードの上限を250GBとしています。残り容量に余裕があっても止まります。

出典
確認日: 2026年9月23日。各ページは同日に原文(生HTML)を取得し、引用の逐語一致を機械確認しています。実操作による検証は行っていないため検証済印は付けていません(管理者権限が要る画面のためスクリーンショットも不掲載)。3手順の並べ方、表の行の立て方、「上限が置かれている場所」という区分は編集部の設計です。増床の価格は記載していません。個別の判断は社内の担当部署や専門家にご相談ください。

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